SSブログ

[77]『20世紀少年 -第2章- 最後の希望』 <映画館> 2009/2/1 [映画]

('09日)監督: 堤幸彦 出演:豊川悦司、常盤貴子、平愛梨、藤木直人 他


 浦沢直樹の人気コミックを実写化した、第2弾。

 24巻分ある物語を3作に凝縮している。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

[76]『容疑者Xの献身』 <映画館> 2008/10/05 [映画]

('08日)監督: 西谷弘 出演:福山雅治、柴咲コウ、堤真一、松雪泰子 他


 東野圭吾の同名小説の映画化。ストーリーに対しての感想は、既に原作を読んだ際にこちらに載せたので割愛する。

    *

 まず映画の雰囲気は、原作のそれを見事に再現していたと思う。舞台設定や空気感、各人物の設定までしっかりとこだわりを持って作り込まれている印象を受けた。ドラマ版が比較的軽いタッチの作りだったので、この原作の重苦しさを上手く表現出来るのか心配だったが、ドラマ版のテイストを最小限に抑えて、上手く原作の重厚さが表現されていたように思う。

 また、それらをさらに際立たせたのが役者陣たちの演技。中でも、石神役の堤真一と花岡靖子役の松雪泰子は見事に原作のキャラを再現していた。二人の演技がこの映画を支えたといっても過言ではないだろう。映画にするにしては地味なこの話を、過剰にならない程度に組み替え、演出を増やし、ドラマ版のファンも満足するような仕立てになっている。

 封切り当日に放送された、『ガリレオ0』もなかなかの出来で、本シリーズを大事に育てたいフジテレビの意気込みを感じた。

満足度:★★★★☆(4.5点/5点満点)


容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/08/25
  • メディア: 単行本



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

[75]『イキガミ』 <映画館> 2008/9/28 [映画]

('08日)
監督: 瀧本智行 出演:松田翔太、成海璃子、山田孝之、塚本高史 他


 死が生の意味を際立たせる。


 この物語が本質的に言いたい事は、これだろう。この物語の中では、『国家繁栄維持法』という法律の元に強制的に一握りの若者の命が奪われることで、生の最後の輝きを描いている。


 だが、よく考えてみれば我々は、常に「明日生きているかどうか分からない」状態に直面している。交通事故であったり、病気でったり、犯罪であったり、天変地異であったり、とにかく明日生きている保証などどこにも無い。そもそも人間にとって、誰しもに平等に訪れるのは死だ。人間、死に向かって生きているということだけは、万人共通である。しかしつい同じ日々の繰り返しの中で、人間はそのことを忘れてしまう。日常的には、生きている意味など考える由もないだろう。そしてこの『イキガミ』のように、いざ自分の寿命があとわずかしか持たないと分かると急に生に対しての執着が生まれ、生きていることの意味を見つけようとする。


 転じて、人間は常に終焉を意識して生きなければいけないのだろう。それでこそ、今何をするべきかを考えることが出来るし、そこに意味が生まれてくると思われる。『国家繁栄維持法』というのは漫画的で少々突飛な話ではあるが、死を常に意識してこそ生きることの本質が分かるという考え方には一考の余地がある。少なくとも、この映画に感動した人ならば。




 映画が公開された2008年9月時点で、未だに連載が続いている人気漫画の映画化作品。短い時間に、題材としての面白さと物語の連動性を上手く噛み合わせた秀逸な作品に仕上がっている。


満足度:★★★★(4点/5点満点)



イキガミ 1―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)

イキガミ 1―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)

  • 作者: 間瀬 元朗
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/08/05
  • メディア: コミック


タグ:イキガミ
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

[74]『魍魎の匣』 <映画館> 2008/1/20 [映画]


('07日)
監督: 原田眞人
出演:堤真一、阿部寛、椎名桔平、田中麗奈、黒木瞳 他




 京極シリーズ第2弾。全作とは監督と一部キャストも入れ替わり、上海ロケが実施されるなどスケール感が増した。全体的には、この長くて複雑な話を上手くまとめている。若干ストーリーは変わっているものの、映画として理解出来る内容になっていて素晴らしい。




 問題は、過剰な演出。




 まず、上海ロケの影響でエキストラが中国人になっている点。明らかに中国人と分かってしまい、かなり違和感がある。また、背景も「日本じゃないだろ?」と思う場面が多々あった。神社の場面とのギャップが激しく、ちょっと頂けない。前回のちゃちぃセットの目眩坂よりはマシだったが・・・。そして、研究所内での演出。ネタバレになるので細かくは触れないが、登場人物のキャラが変わってしまっている。今後もシリーズが続くかもしれないことを考えると、あまりこの変化は頂けない。




 どうしても原作と比較してしまうので辛口になってしまうが、別物の一本の映画としてはなかなか完成度の高い作品だとは思う。京極堂ファンは、そのつもりで観ると良いかもしれない。




満足度:★★★(3点/5点満点)






魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)

魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/09
  • メディア: 文庫



[73]『交渉人 真下正義』 <DVD> 2007/11/3 [映画]


('05日)
監督:本広克行
出演:ユースケ・サンタマリア 、寺島進 、小泉孝太郎 他




 ハリウッドで『ザ・ネゴシエーター 交渉人』が制作されたのが2000年。日本では聞かない制度だなぁと思っていたら、それもそのはず。日本で専門的にこの制度が置かれたのは、この映画が制作された2005年のことだそうだ。公開されてないだけなのかもしれないが、交渉人が活躍して事件が解決されたという話もあまり聞かないので、まだまだこれからというところか。




 さて、この映画。 『踊る大捜査線』シリーズの派生として制作されたものだが、ストーリーの出来の良さは、本編を凌ぐものだと思った。元々本編でも、日本の警察組織や行政組織を皮肉るような、華やかな割によく作り込まれた脚本が興味深かったが、本作でも東京の複雑な地下鉄事情を上手く取り扱っており、単なる外国の真似モノではなく、日本ならではの作品に仕上がっている。そしてその中でも、『踊る』シリーズのウィット感は残しており、テンポの良い展開に、飽きずに見ることが出来た。




 期待していなかったからかもしれないが、良作の作品だった。0.5点の減点は、地下鉄の新車両のデザインがダサかったから。(笑




満足度:★★★★☆(4.5点/5点満点)






交渉人 真下正義 スタンダード・エディション

交渉人 真下正義 スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2005/12/17
  • メディア: DVD



[72]『THE 有頂天ホテル』 <DVD> 2007/4/30 [映画]


('05日)

監督:三谷幸喜

原作:手塚治虫

出演:役所広司 、松たか子 、佐藤浩市 、香取慎吾 、篠原涼子 、戸田恵子 他




 非常に豪華なキャストで話題になった本作。各々の役者が、これだけのメンバーの中で埋もれることなく、持ち味を遺憾なく発揮している。『ラヂオの時間』でもそうだったが、舞台を見てるような感覚で、無駄な場面が全く無く、飽きさせない。




 伏線を上手く張り巡らしているストーリーなので、それがどこに繋がるのか、想像しながら見るのもまた楽しい。こういった映画を見ていると、是非三谷幸喜にタランティーノのような映画も作って欲しいなと思う。




満足度:★★★★(4点/5点満点)






THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2006/08/11
  • メディア: DVD



[71]『どろろ』 <映画館> 2007/2/2 [映画]


('07日)

監督:塩田明彦

原作:手塚治虫

出演:妻夫木聡 、柴咲コウ 、瑛太 、原田美枝子 他




 原作は冒頭しか読んでいないが、世界観は忠実に再現されているのではないかと思った。作品が持つ、悲しさや複雑な心理描写は上手く再現しつつ、アクション性も高めて、一つのエンタテイメント作品として見事に仕上がっている。作品のテーマは、まさにこの時代だからこそ、良く映える内容(・・・というと語弊があるかもしれないが)であり、是非アクション部分だけでなく、ストーリーの中で訴えたい内容をじっくりと考えながら観たい。




 CGは、邦画CGの質もだいぶ上がってきたなぁと思わせる内容ではあったが、ワイヤーアクションが若干くどかったように思える。アクション監督が、中国映画の監督だけあって、ムダに派手なアクションになっていたかな。




 但し、138分という時間はあっという間に感じたし、全体的な満足度としては高かった。




満足度:★★★★(4点/5点満点)






どろろ(通常版)

どろろ(通常版)

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  • 発売日: 2007/07/13
  • メディア: DVD



[70]『鉄コン筋クリート』 <映画館> 2007/1/4 [映画]


STUDIO 4℃作品('06日)

監督:マイケル・アリアス

出演:二宮 和也、蒼井 優、伊勢谷 友介、宮藤 官九郎 他




 原作は未読だが、松本太洋の世界観を忠実に再現した秀作アニメ。本当に、漫画が動き出したかのような映像で、STUDIO 4℃の仕事に脱帽した。




 ストーリーは、シロとクロという、どこかに欠陥を持っていながらも、互いに支え合って生きる少年を通して、社会の無味乾燥とした摂理を描いたもの。象徴的なキャラクターが多数登場して、冒険活劇的なテイストを交えつつも、非可逆的な無常の悲しさがよく描写されている。エンディングを、ハッピーエンドと捉えるか否かによって、物事の見方がまた変わってくることだろう。




 声の役者が専門ではない声優陣も、非常に頑張っていたと思う。各々のキャラが、癖も違和感もなく、すっと物語に溶け込んでいた。




 一見の価値ありである。




満足度:★★★★★(5点/5点満点)






鉄コン筋クリート (通常版)

鉄コン筋クリート (通常版)

  • 出版社/メーカー: アニプレックス
  • 発売日: 2007/06/27
  • メディア: DVD



[69]『ゲド戦記』 <映画館> 2006/8/5 [映画]


スタジオジブリ作品('06日)

監督:宮崎 吾朗

出演:岡田 准一、手嶌 葵、田中 裕子、小林 薫 他




 原作を読んでないので、どこをどのように抜粋したのか知りませんが、約2時間にまとめた作品。ストーリーの根幹は、ジブリ作品の十八番だなぁと思いましたが、どうも世間的には酷評されているようですね、この作品。(汗




 確かに、いくら原作を読んでいないとはいえ、『ゲド戦記』と名付けられているにも関わらず、どのあたりが『ゲド戦記』なのかはさっぱり分からずじまい。しかし、『ゲド戦記』としてではなく、一つの新たな作品としてみた場合には、それなりに楽しめたかな、と思いました。




 特に、ここ2作品のジブリ作品である、『千と千尋の神隠し』、『ハウルの動く城』については、テーマがはっきりと分かりやすかったので、何も考えず見られますが、逆に観ている側の想像力であったり、作り手の意図を読みとろうとするのりしろが無く、おなかいっぱい感を味わってしまったんですよね。その点においてこの作品は、見終わったあとに、あれこれと話をしたくなる作品だったように思います。




 しかし、この作品を観たあとに、無性に『天空の城ラピュタ』が観たくなったのは、やはり映画全体としての出来はもう一歩も二歩も足りなかったかなと。果たして吾朗氏は、偉大な父に勝る映画を作ることができるのか。今後が楽しみですね。




満足度:★★★(3点/5点満点)






ゲド戦記

ゲド戦記

  • 出版社/メーカー: ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント
  • 発売日: 2007/07/04
  • メディア: DVD



[68]『スナッチ』 <DVD> 2006/5/28 [映画]


('00米)

監督:ガイ・リッチー

出演:ベニチオ・デル・トロ 、デニス・ファリナ 、ヴィニー・ジョーンズ 、ブラッド・ピット 他




 話への入り込みづらさ、登場人物の多さによる混乱が無ければ、きっと面白い作品なんだと思うが、どうにもこのスピード感に着いていけなかった。多分2回くらい見れば面白いのかもしれないが・・・。とはいえ、『ユージュアル・サスペクツ』のように、見終えた後もう1回観たい!と思わせるようなインパクトは無く、『パルプ・フィクション』のように、途中でストーリーがどんどん集約されていくワクワク感にも欠ける。




 完成度としては悪く無いと思うが、個人的にはもう一歩見せ方の点で作り込みが欲しかったかなと思う。




満足度:★★★(3点/5点満点)






スナッチ デラックス・コレクターズ・エディション

スナッチ デラックス・コレクターズ・エディション

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2007/05/30
  • メディア: DVD



この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。