[75]『イキガミ』 <映画館> 2008/9/28 [映画]
('08日)
監督: 瀧本智行 出演:松田翔太、成海璃子、山田孝之、塚本高史 他
死が生の意味を際立たせる。
この物語が本質的に言いたい事は、これだろう。この物語の中では、『国家繁栄維持法』という法律の元に強制的に一握りの若者の命が奪われることで、生の最後の輝きを描いている。
だが、よく考えてみれば我々は、常に「明日生きているかどうか分からない」状態に直面している。交通事故であったり、病気でったり、犯罪であったり、天変地異であったり、とにかく明日生きている保証などどこにも無い。そもそも人間にとって、誰しもに平等に訪れるのは死だ。人間、死に向かって生きているということだけは、万人共通である。しかしつい同じ日々の繰り返しの中で、人間はそのことを忘れてしまう。日常的には、生きている意味など考える由もないだろう。そしてこの『イキガミ』のように、いざ自分の寿命があとわずかしか持たないと分かると急に生に対しての執着が生まれ、生きていることの意味を見つけようとする。
転じて、人間は常に終焉を意識して生きなければいけないのだろう。それでこそ、今何をするべきかを考えることが出来るし、そこに意味が生まれてくると思われる。『国家繁栄維持法』というのは漫画的で少々突飛な話ではあるが、死を常に意識してこそ生きることの本質が分かるという考え方には一考の余地がある。少なくとも、この映画に感動した人ならば。
映画が公開された2008年9月時点で、未だに連載が続いている人気漫画の映画化作品。短い時間に、題材としての面白さと物語の連動性を上手く噛み合わせた秀逸な作品に仕上がっている。
満足度:★★★★(4点/5点満点)
死が生の意味を際立たせる。
この物語が本質的に言いたい事は、これだろう。この物語の中では、『国家繁栄維持法』という法律の元に強制的に一握りの若者の命が奪われることで、生の最後の輝きを描いている。
だが、よく考えてみれば我々は、常に「明日生きているかどうか分からない」状態に直面している。交通事故であったり、病気でったり、犯罪であったり、天変地異であったり、とにかく明日生きている保証などどこにも無い。そもそも人間にとって、誰しもに平等に訪れるのは死だ。人間、死に向かって生きているということだけは、万人共通である。しかしつい同じ日々の繰り返しの中で、人間はそのことを忘れてしまう。日常的には、生きている意味など考える由もないだろう。そしてこの『イキガミ』のように、いざ自分の寿命があとわずかしか持たないと分かると急に生に対しての執着が生まれ、生きていることの意味を見つけようとする。
転じて、人間は常に終焉を意識して生きなければいけないのだろう。それでこそ、今何をするべきかを考えることが出来るし、そこに意味が生まれてくると思われる。『国家繁栄維持法』というのは漫画的で少々突飛な話ではあるが、死を常に意識してこそ生きることの本質が分かるという考え方には一考の余地がある。少なくとも、この映画に感動した人ならば。
映画が公開された2008年9月時点で、未だに連載が続いている人気漫画の映画化作品。短い時間に、題材としての面白さと物語の連動性を上手く噛み合わせた秀逸な作品に仕上がっている。
満足度:★★★★(4点/5点満点)
イキガミ 1―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)
- 作者: 間瀬 元朗
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/08/05
- メディア: コミック
タグ:イキガミ
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